Google/Gemini動向まとめ:DeepMindトップ交代、Gemini 3.6 Flash値下げ、エージェント基盤強化——2026年8月上旬

Google・Gemini のアイキャッチ

2026年8月上旬のGoogle/Gemini関連ニュースをまとめました。DeepMindのトップ人事刷新、新しい高速モデル「Gemini 3.6 Flash」の投入と価格見直し、開発者向けエージェント基盤の機能追加、そしてGoogle Workspaceの自動化ツールとGemini Notebookの連携強化まで、開発現場に関わりそうな4トピックを取り上げます。

Google/Geminiの動向イメージイラスト

1. Google DeepMind、経営体制を一新——Hassabisは会長へ、日常運営はKavukcuogluが統括

Googleは8月5日、AI研究部門Google DeepMind(GDM)の経営体制を刷新すると発表しました。共同創業者でCEOを務めてきたデミス・ハサビス氏はGDMの会長兼Alphabetのチーフサイエンティストという役職に移り、日々の運営からは退きます。後任として、13年以上DeepMindに在籍しGoogleのチーフAIアーキテクトも務めるコーライ・カヴクオグル氏がGDMのSVP(上席副社長)に就任し、Geminiモデル開発・フロンティア研究・Gemini app・開発者向けチームを統括します。

ハサビス氏は今後、AGI(汎用人工知能)研究や創薬AI企業Isomorphic Labsに軸足を移すとしています。この人事は、直近2カ月でGemini関連の主要研究者が複数人退社していたタイミングと重なったこともあり、海外メディアでも注目を集めました。開発者としては、当面Gemini APIやGoogle AI Studioの運用に直接影響はなさそうですが、次世代モデルの開発方針を握る人物が変わった点は今後の動向を見るうえで押さえておきたいポイントです。

出典: Google Blog「The next chapter of our AI momentum」

2. 新モデル「Gemini 3.6 Flash」登場、出力コストを引き下げ

7月21日、Geminiの高速モデル系列に新モデルGemini 3.6 Flashと、より低コストなGemini 3.5 Flash-Lite、セキュリティ用途に特化した限定提供のGemini 3.5 Flash Cyberが追加されました。8月に入ってからも複数の技術メディアが取り上げ、話題が続いています。

Gemini 3.6 Flashは既存のGemini 3.5 Flashと同じ価格帯・コンテキスト長(約100万トークン)を保ったまま、出力トークンの必要量を抑えることで実質的なコストダウンを実現。コーディングやエージェント的タスクのベンチマークでも3.5 Flashより高いスコアを示しています。Flash Cyberは、Googleの脆弱性発見・修正エージェント「CodeMender」向けに調整された特別モデルで、現時点では政府機関や一部パートナーへの限定提供です。

モデル 入力価格(100万トークン) 出力価格(100万トークン) 位置づけ
Gemini 3.6 Flash $1.50 $7.50 汎用の新ワークホース
Gemini 3.5 Flash(旧世代) $1.50 $9.00 3.6 Flashに置き換わる主力
Gemini 3.5 Flash-Lite $0.30 $2.50 低コスト・高速・大量処理向け
Gemini 3.5 Flash Cyber 非公開(限定提供) 非公開(限定提供) 脆弱性検出・修正特化、政府/パートナー限定

既存のAPI利用者にとっては、モデル名を差し替えるだけで移行できる設計になっており、料金プランの再契約などは不要とされています。詳細な価格はGemini API公式の価格ページで随時更新されています。

出典: eesel AI「Gemini 3.6 Flash: what it is, price, and who it’s for」

3. Gemini APIの「Managed Agents」、バックグラウンド実行とリモートMCP対応を追加

開発者向けのエージェント構築基盤「Gemini API Managed Agents」に、長時間タスクを非同期で走らせる「Background Execution」と、外部のMCP(Model Context Protocol)サーバーをそのまま呼び出せる「Remote MCP」対応が加わりました。これにより、自前のMCPサーバーをホストしていれば、Managed Agents側での追加実装なしにツール連携できるようになります。

あわせて、ツール呼び出しをブロック・記録できる「環境フック」、予算上限を設定できる「バジェットコントロール」、定期実行の「スケジュールトリガー」なども追加され、Managed AgentsのデフォルトモデルはGemini 3.6 Flashになりました。複数ステップのタスクを自動で分解して並列・直列に実行するプランニング機能や、監査ログなど企業導入を意識した機能強化も同時に進んでいます。エンタープライズ向けにはVertex AI経由でも同等の機能が提供されます。

出典: CoreGold「Gemini API Managed Agents Guide」

4. Workspace Studio、Gemini Notebookへのソース自動追加に対応

Google Workspaceのノーコード/ローコード自動化ツール「Workspace Studio」に、新しいアクション「Add a source to Gemini Notebook」が追加されました。これまでNotebookLMを前身とするGemini Notebookにソースを追加するには手作業が必要でしたが、このアクションを使えば、テキストやGoogle Driveのファイル、YouTubeリンク、WebページのURLなどを、繰り返し実行するワークフローの一部として自動投入できます。

Workspace Studioは5月にも、既存ノートブックに問い合わせて回答をワークフローに組み込む「Ask NotebookLM」ステップを追加しており、今回はその逆方向、つまり情報をノートブックに流し込む処理を担う位置づけです。社内の議事録やレポートを継続的にGemini Notebookへ集約したいチームにとっては、手作業の引き渡しを減らせる地味だが実用的な更新といえます。

出典: Google Workspace Updates公式ブログ


主な情報源

各サービスは提供元の規約に従ってご利用ください。情報は各情報源の公開時点のものです。収集・要約はAI、公開判断は人が行います。