v0にAPI、Figma Makeに手動編集、LovableはSemrush連携——2026年8〜9月のAIサイトビルダー最新事情

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AIサイトビルダーは「チャットでそれっぽいLPを作る」段階を過ぎ、API連携・SEO・コンポーネント設計・デザイン精度という実務寄りの方向へ進化している。今回はVercelの「v0」、Figmaの「Figma Make」、Lovable、Framerという主要4サービスの、直近1〜2カ月の新機能を整理する。

AIサイトビルダーのイメージイラスト

v0:チャット画面の外へ——APIで「ビルダーそのもの」を組み込む

Vercelはv0 APIを正式提供した。これまでv0.dev上のチャットでしか使えなかったアプリ生成エージェントを、プログラムから直接呼び出せるようにするものだ。プロンプトを送るとv0がファイルを生成・編集し、Vercel Sandbox上で実際にアプリを起動、プレビューURLを返す。同期・非同期・ストリーミングの各方式に対応し、ストリーミングではファイル読み書きやコマンド実行など、エージェントの動作を1ステップずつ受け取れる。

やりとりは「チャット」単位で状態管理され、同じチャットIDに追加メッセージを送ればアプリを継続編集できる。自社プロダクトに「AIでサイトを作れる機能」を組み込みたい事業者にとっては、v0を土台にした独自ビルダーを作れることを意味する。あわせてGitパネルも追加され、チャットごとにブランチを切ってmainへPRを出し、マージで本番反映という開発フローにも対応した。

Figma Make:キャンバス上でコードを「デザインの素材」として編集する

Figma Makeにはプロパティパネルと注釈機能が追加された。これまでMakeでの微調整はチャットで指示を出すしかなかったが、プロパティパネルによって余白・タイポグラフィ・レイアウトなどをFigma Designと同じ感覚で直接操作できるようになった。編集内容はチャットパネルに履歴として積み上がるため、後から見返して1つずつ確認できる。

注釈機能は、画面上の特定の場所にピンを置いて「この部分をもう少し落ち着いた印象に」といった意図をその場で伝えられる仕組みだ。クリックで表現しにくい微妙なニュアンスを、位置情報付きの自然言語で指示できる。両機能は全プラン・全シートに順次ロールアウト中で、6月のConfig 2026で発表された「Code Layers」(デザインレイヤーをワンクリックでコード化する機能)の流れを汲む、コードとデザインの境界を薄くする施策の一つだ。

Lovable:Semrushと組み、生成したアプリに「見つけてもらう力」を持たせる

LovableはSemrushと提携し、SEO/AEO(Answer Engine Optimization)ツールをビルド画面に統合した。280億件のキーワード、43兆件のバックリンクデータを背景に、SEOダッシュボードが「チャットでこう聞くと改善できる」という質問候補を提示し、実際に聞けばSemrushのAPIからライブデータを取得してチャット内に返す。メタデータや構造化データ、alt属性、canonicalタグなどの技術的なSEO課題もワンクリックで検出・修正できる。

「AIでとりあえずサイトは作れるが、検索やAI回答エンジンから見つけてもらえない」という、生成系サイトビルダー特有の弱点に正面から向き合ったアップデートといえる。9月15日までは無料提供されている。

Framer:Workshopでロジック込みのカスタムコンポーネントを生成

FramerのWorkshopは、自然言語の説明からプロパティコントロール付きのコード製コンポーネントを生成するAIプラグインだ。計算機、複数ステップのフォーム、クイズ、カウントダウンタイマー、地域別バナーといった「ロジックが絡む部品」を得意とし、生成したコンポーネントはそのままプロジェクトに組み込んで細部を調整できる。あわせて、ページを開いたその場で編集できる「On-Page Editing」も提供され、キャンバスとブラウザプレビューを行き来する手間を減らしている。

まとめ:4サービスの方向性比較

サービス 直近の新機能 狙い
v0 v0 API 正式提供、Gitパネル ビルダー機能を自社製品へ組み込む「headless化」
Figma Make プロパティパネル、注釈機能 チャット任せから「手を動かす微調整」への回帰
Lovable Semrush連携によるSEO/AEOツール 作った後に「見つけてもらう」までを面倒見る
Framer Workshop、On-Page Editing ロジック込みの部品生成とその場編集

4サービスに共通するのは、「プロンプト1発で見た目の良いLPが出てくる」フェーズから、実装・検索流入・部品の再利用性・デザインの精度といった、公開後の運用まで見据えた機能拡張に軸足が移っている点だ。案件でどれを使うかは、APIで組み込みたいのかv0、Figmaのワークフローに乗せたいのかFigma Make、SEOまで面倒を見てほしいのかLovable、コンポーネント志向で作り込みたいのかFramer、という選び方が現実的だろう。


主な情報源

コードエディタの画面
Photo: Matrixizationized / CC BY 2.0, Openverse経由

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