「おしゃれに作る」を感覚頼みにしない。金曜は、Google Labsがオープン仕様にしたDESIGN.mdを軸に、lintで検証する・MCPと使い分ける・shadcn/uiのプリセットで土台を固定する、という“再現性”の切り口でまとめます。

DESIGN.mdは「デザインの取扱説明書」
DESIGN.mdは、Google LabsがStitchのフォーマットとして公開したオープン仕様です。1つのMarkdownに2層を持たせます。
- YAMLフロントマター:色・タイポグラフィ・余白・角丸などのトークン(機械が読む正解の値)
- Markdown本文:「どこで・なぜ使うか」という意図(人とAIが読む文脈)
トークンが規範となる値で、本文は使い方の補足という役割分担です。リポジトリ直下に置けば、エージェントが毎回読み、セッションをまたいでも見た目がぶれにくくなります。
lintで「おしゃれ」を検証する
DESIGN.mdの強みは、CLIで機械的に検査できる点です。npx @google/design.mdには次のコマンドがあります。
| コマンド | 用途 |
|---|---|
| lint | 構造の検証。壊れたトークン参照、WCAG AAのコントラスト不足、未使用トークンなどを検出。エラーがあれば終了コード1 |
| diff | 2つのDESIGN.mdのトークン差分を報告 |
| export | Tailwindなどの形式へ書き出し |
| spec | 仕様をそのまま出力。エージェントのプロンプトに仕様を注入する用途 |
npx @google/design.md lint DESIGN.md
npx @google/design.md spec --rules --format json
Claudeに「DESIGN.mdを更新したら必ずlintを通す」と指示しておけば、配色のコントラスト不足を生成の段階で潰せます。

既存サイトのDESIGN.mdを“参考資料”にする
DesignMDのように、有名サービスのデザイントークンをDESIGN.md形式で公開するサイトがあります。コピーしてプロンプトの冒頭に貼れば、ClaudeやCursorにそのスタイルの規則を渡せます。ただし他社ブランドの見た目をそのまま複製するのは避け、構造(余白の刻み、タイプスケールの考え方)を学ぶ用途にとどめるのが安全です。
DESIGN.mdとデザインシステムMCPの使い分け
Headwayの整理では、両者は役割が違います。推奨は「DESIGN.mdを正とし、MCPがそこから読む」構成です。
| 観点 | DESIGN.md | デザインシステムMCP |
|---|---|---|
| 向く場面 | 別フレームワーク、生成UIツール、スライド作成など、コード部品を使えない相手 | 同じスタックでコンポーネントを使う開発 |
| 渡せるもの | トークン、見た目の規則、理由 | 存在するコンポーネント、props、最新リリースの変更 |
| 置き場所 | リポジトリの1ファイル | サーバー(ツール連携) |
shadcn/uiはプリセットで土台を固定する
shadcn/uiは、複数のスタイル(Nova、Vega、Maia、Lyra、Mira、Luma、Sera、Rhea)を持ち、設定全体を短いコードに圧縮する「プリセット」を使えます(Untitled UIの比較記事による)。プロンプトにプリセットを書けば、正しく設定されたプロジェクトをエージェントが作れます。MCPサーバーとagent skillも用意され、レジストリからの検索・導入をエージェントに任せられます。
- 配色は意味を持つ(セマンティックな)OKLCHトークンで管理
- 独自レジストリは
npx shadcn add @yourteam/componentで導入でき、2026年8月からプライベートリポジトリにも対応
frontend-designスキルは「方向性」、DESIGN.mdは「記憶」
Anthropicのfrontend-designスキルは、ありがちなAI風の見た目を避けた大胆な方向性づくりが得意です。一方でanthropics/skillsには、DESIGN.mdを読み書きする対応を提案するissueも出ています。役割を分けて考えると整理しやすくなります。
- frontend-designで方向性(フォント・色・モーションの個性)を決める
- 決めた内容をDESIGN.mdに書き出してlintする
- 以降の画面追加はDESIGN.mdを読ませて一貫性を保つ
今日試すなら
- 手持ちのサイトの色・フォント・余白を書き出し、DESIGN.mdを1枚作る
- lintを通し、コントラスト警告を直す
- Claudeに「DESIGN.mdに従って新しいセクションを足して」と頼み、前後で見た目が揃うか確かめる
主な情報源
- google-labs-code/design.md(GitHub)
- Google Labs:Stitch の DESIGN.md がオープンソースに
- Headway:DESIGN.md vs. Design System MCP
- Untitled UI:Untitled UI vs. shadcn/ui
- DesignMD:Atlassian の DESIGN.md
- Skillselion:Claude Design Skills
- anthropics/skills issue #1008
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