APIで「日本語入り画像」を高品質に生成する4つのコツ(gpt-image-2 / Gemini 3 / FLUX.2)

APIで日本語画像 のアイキャッチ

ChatGPTやGeminiのチャット画面(Web版)で画像を作るときれいなのに、同じことをAPIでやると、のっぺりしたり日本語がぐちゃぐちゃに化けたりする――。当メディアの実開発でぶつかったこの悩みと、実測でわかった対処法を4つのポイントにまとめます。

なぜWeb版とAPIで差が出るのか

理由ははっきりしています。Web版は、あなたの短い入力を裏でLLMが詳細なプロンプトへ自動拡張し、しかも最新の画像モデルを使っているからです(ChatGPTのDALL·E時代から知られる「プロンプト書き換え」の挙動)。一方APIは入力をほぼそのまま処理するので、ひと手間かけないと差がつきます。その「ひと手間」が次の4つです。

ポイント1:まず日本語を英語にする

画像生成モデルは基本的に英語プロンプトを前提に学習されています。日本語のまま投げると意図が伝わりきらず質が落ちます。ただ単純翻訳ではもったいない。次のポイント2(プロンプト設計)と1回のLLM呼び出しにまとめるのが効率的です。テキストLLMに日本語で渡し「英語の画像プロンプトとして出力して」と指示すれば、翻訳と設計を同時にこなします。

ポイント2:英語を「画像生成用プロンプト」に書き換える(2段階生成)

ここが一番効きます。ユーザーの短い入力をそのまま画像モデルに渡さず、テキストLLM(Claude / Gemini など)に一度通して詳細なプロンプトへ設計させる――いわゆる2段階生成です。テキストLLMに次を守らせます。

  • 叙述で書く(キーワードの羅列にしない)。「主体→動作→背景→構図→照明→スタイル→画質」の順に情景として描写。
  • 視覚メタデータを足す:写真調ならカメラ・レンズ・光・色調、イラストなら画材や作風。highly detailed high resolution などの画質語も。
  • 入力を“蒸留”する:入力がキャプション・箇条書き・「画像を作って」という指示・絵文字混じりでも、核となる情景だけを抜き出して1枚に焦点を絞る。要素を詰め込んだ多パネルのコラージュにしない。

システムプロンプトの例:

あなたはプロの画像プロンプトエンジニアです。
入力(日本語・箇条書き・指示・絵文字が混ざってもよい)から、
見せたい中心の情景を1つ抜き出し、画像生成AI向けの詳細な英語プロンプトを
1つだけ作成してください。主体・動作・背景・構図・照明・スタイル・画質
(highly detailed, high resolution 等)を叙述で盛り込み、
「画像を作って」等の指示・ハッシュタグ・絵文字は無視すること。
出力は英語のプロンプト文のみ。

ポイント3:日本語テキストを画像に入れる指示の組み込み方

「湿度80%以上はNG」のような文字を画像内に入れたいときが最大の難所です。コツは、テキストLLMが作る英語プロンプトの中に、描きたい文字列を原文のまま埋め込むこと。

  • 描きたい文字は with the text "湿度80%以上はNG" のように二重引用符で厳密に指定。
  • 絶対に翻訳しない(訳すと英語で描かれる)。原文の日本語をそのまま渡す。
  • 短く、配置を指定(例「左上に見出しとして」)。文章や段落を詰め込むと化けやすい。
A flat illustration of a Japanese painter looking up at the sky,
split into weather zones. Include a bold label with the text
"湿度80%以上はNG" at the top-left, and "急乾きのムラ" near the sun.
Keep all on-image text in correct Japanese. High resolution, highly detailed.

なお、確実に正しい日本語を出したいなら、文字は画像モデルに描かせず、あとから画像編集ソフトやプログラムで焼き込むのが最も安全です。モデルの文字描画は当たり外れがあるためです。

ポイント4:新しい画像生成モデルを使う

実は、文字化けの一番の原因が古い画像モデルであることが多いです。ここ1年で各社のモデルは世代交代し、新モデルは日本語(CJK)文字の描画が劇的に良くなりました。

種類旧(文字が崩れがち)新(日本語もきれい)
OpenAIgpt-image-1gpt-image-2(ChatGPT Images 2.0 / 2026年4月)
Google(Gemini画像)gemini-2.5-flash-image(Nano Banana)Nano Banana Pro(gemini-3-pro-image)/ Nano Banana 2(Gemini 3.1 Flash Image)
FLUX(Black Forest Labs)FLUX.1 devFLUX.2(2025年11月)

公開情報でも、gpt-image-2(2026年4月公開・DALL·E 3の後継)はラテン・CJKなどで約99%の文字精度、Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image、プレビュー2025年11月/GA 2026年5月) は多言語テキスト描画が最上位クラス、FLUX.2(2025年11月)は文字描画が世代的に大きく改善(複雑なタイポは複数回生成での成功が前提との報告もあり)、とされています。当メディアの実測でも、日本語テキストの正確さは gpt-image-2 が最良、FLUX.2 もほぼ正確(まれに1文字違い)、Gemini 3 系も良好。旧モデルは同じプロンプトでも文字が全滅でした(実測は自社環境・条件で変動)。あわせてAPI側では解像度やアスペクト比を明示(例:2K以上、9:16など)すると安定します。

まとめ

APIでWeb版に近い品質を出す型は、結局この2段構成に集約されます。

短い日本語入力
  → ①テキストLLMで「翻訳+詳細プロンプト化
       (蒸留・叙述・画質語・文字は引用符で明示)」
  → ②新しい画像モデルで生成
  • 翻訳と拡張は1回のLLMでまとめる
  • 文字は原文のまま with the text "…" で指定し、訳さない
  • モデルは新世代(gpt-image-2 / Gemini 3 系 / FLUX.2)を選ぶ

この3点だけで「APIだと使い物にならない」から「Web版と遜色ない」まで一気に近づきます。画像生成のプロンプト術は AIビジュアル制作 の記事でも扱っています。


主な情報源

モデル名・精度・公開時期は各提供元の公開時点の情報に基づきます。品質の所感は当メディアの実測(自社環境)で、条件により結果は変わります。収集・要約はAI、公開判断は人。