AIサイトビルダーの競争は「プロンプトでサイトを1発生成」の段階から、GitHubへの直接連携やエージェント間の分業、スライド・ドキュメントといった隣接領域への拡張へと進んでいます。今週はBolt.newのオープンソース化、v0のAPI/MCP拡充、Figma MakeのGitHub連携ワークフロー、ReplitのAgent 4という4つの動きを取り上げます。

Bolt.new、スライドを「Webアプリ」として作るオープンソース「Bolt Slides」を公開
Bolt.newを開発するStackBlitzは、プレゼンテーションを静的ファイルではなく「自律的に動くWebアプリ」として作るオープンソースツールBolt Slidesを公開しました。3Dモデルをドラッグで回転できるスライドや、複数人でリアルタイム編集できる付箋ボードなど、構造・データ表示・インタラクションのための40以上のコンポーネントが用意され、毎週追加されているとのことです。
使い方は2通りあります。bolt.new上でワンクリック生成する方法と、オープンソースのリポジトリを取得してClaude CodeやCodex、Cursorなど好きなコーディングエージェントに読み込ませる方法です。すべてのスライドがレスポンシブなWebアプリとして作られるため、URLひとつでどの画面サイズでも崩れずに表示できる点が特徴です。デザイン領域では「サイト」だけでなく「資料」もAIエージェントの得意分野に取り込まれつつある一例といえます。
v0、GitHubリポジトリからチャットを開始できるAPIとMCPサーバーを拡充
v0の公式チェンジログによると、ベータ版の「Platform API v2」がGitHubリポジトリを起点にチャットを開始できるようになりました。既存コードベースをそのまま読み込んでv0のエージェントに続きを作らせるワークフローが、API経由でも組みやすくなっています。
加えてv0のMCPサーバーにも、チャットの作成・検索・読み取り、プレビュー取得、メッセージ送信といったツールが追加されました。プロンプト入力欄に貼り付けた画像やファイルはチップとして表示され、リロードしても消えないよう改善されています。地味な変更ですが、v0を単体のチャットUIとしてではなく、外部の開発ワークフローに組み込む部品として使う場面が増えていることの表れです。
Figma Make、コードレビューを挟んでGitHubへ直接デプロイする「Workflow Lab」を公開
Figma公式ブログは、Figma Makeで作った変更をGitHubに直接プッシュし、通常のプルリクエストと同じレビューフローに乗せる事例を紹介しました。デザイナーがMakeでUIの修正を作り、アクセシビリティ注釈やコメントを付けたままエンジニアがコードをレビュー・承認してマージする、という流れです。
従来のチケットベースの分業では、日付ピッカーだけ直して他のページとの整合性が崩れるといった「対応漏れ」が起きがちでした。デザインの意図とレビュー履歴を1つのプルリクエストに集約することで、この「最後の20%」を落とさずに済む、というのがFigmaの主張です。詳しくはヘルプセンターの解説にもまとまっています。
Replit「Agent 4」、デザインとバックエンドの並行構築とClaude連携を強化
Replit公式ブログは新しいAgent 4を発表しました。従来の「Design Mode」に代わり、UIのスケッチやライブプレビューを直接操作できる無限キャンバス「Design Canvas」を導入し、詳細な変更点の解説ではフォーク&マージ型の共同編集から、複数人が同一プロジェクトで同時に作業できる方式へ移行したことも説明されています。
もう一点の変化はClaudeとの連携です。Claudeとの会話からそのままRepl上でアプリを組み立て、文脈を失わずに構築・公開まで進められるようになりました。フロントとバックエンドを並行して進めるエージェント構成は、v0やLovableが強いUI生成に対し、Replitがフルスタックの「実行環境」で差をつけようとしている姿勢の表れです。
今週の動きをひとことで
| プロダクト | 今週の変化 | ポイント |
|---|---|---|
| Bolt.new | 「Bolt Slides」をOSS公開 | スライドをレスポンシブWebアプリとして生成 |
| v0 | Platform API v2・MCPサーバー拡充 | 既存リポジトリ起点のチャット開始、外部ワークフロー組み込み |
| Figma Make | GitHub直接デプロイの事例公開 | デザイン変更をPRレビューに統合 |
| Replit | Agent 4/Design Canvas | UI編集とバックエンド構築を並行進行、Claude連携 |

4つのプロダクトを並べると、方向性の違いが見えてきます。Bolt.newはスライドという新しい出力形態への拡張、v0はAPI/MCPによる「外部ツールからの部品化」、Figma Makeはデザインとエンジニアリングの分業をつなぐレビューフロー、Replitはフルスタックの実行環境としての強化です。単純な「どれが一番のAIサイトビルダーか」という比較よりも、それぞれが得意な工程を伸ばす方向に進んでいる週でした。
主な情報源
- bolt.new公式X(Bolt Slidesの発表)
- Bolt公式サポート: Build a presentation with Bolt Slides
- GitHub: stackblitz/bolt-slides
- v0公式チェンジログ
- Figma公式ブログ: Workflow Lab
- Replit公式ブログ: Introducing Agent 4
- Replit公式ブログ: What’s changed from Agent 3 to Agent 4
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