Perplexity「Comet」レビュー:タブを渡り歩くAIブラウザは仕事をどこまで肩代わりできるか

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検索エンジン「Perplexity」が無料で配布しているAIブラウザ「Comet」は、タブを横断して要約・調査・予約作業までこなす「エージェント型ブラウザ」の代表格です。何ができて、何が売りなのか、そして使う前に知っておきたいセキュリティ上の注意点まで、公式情報と第三者レポートを基に整理しました。

AIエージェントがブラウザのタブを操作するイメージ

Cometとは何か

Cometは、AI検索サービスPerplexityが開発したChromiumベースのWebブラウザです。2025年10月にMac・Windows向けが無料開放され、その後iOS・Androidにも対応しました。普通のブラウザとしても使えますが、最大の特徴は組み込みの「Comet Assistant」が開いているタブの内容を横断的に把握し、要約・比較・情報収集・フォーム入力などの作業を代理で実行してくれる点です。

主な機能

  • Comet Assistant——サイドパネルから呼び出すエージェント。ページの要約、翻訳、複数タブをまとめた比較、ショッピング時の価格比較などをその場で行います。
  • @tabメニュー——「@」で開いているタブを指定し、複数ページの内容を参照させながら質問できます。
  • Gmail・カレンダー連携——連携すると、その日の予定のブリーフィングや、未返信メールの検索・下書き作成を代行させられます。
  • Comet Plus——Proプラン以上に付属する有料コンテンツアクセス機能で、提携パブリッシャーの記事を閲覧できます。
ノートPCでブラウザを操作する様子
Photo: Johan Larsson / CC BY 2.0(Openverse経由)

料金プラン

ブラウザ本体は誰でも無料でダウンロードできますが、Comet Assistantの利用回数やComet Plusの有無はPerplexityの契約プランに応じて変わります。

プラン 月額 Comet Assistant Comet Plus
Standard(無料) $0 月間の利用制限あり なし
Pro $20 制限緩和 付属
Max $200 拡張版アシスタント 付属

セキュリティ上の注意点:プロンプトインジェクション

エージェント型ブラウザ特有のリスクとして押さえておきたいのが、Braveのセキュリティ研究チームが報告した間接プロンプトインジェクションです。Redditのコメント欄に隠した悪意ある指示文を、Cometに「このページを要約して」と頼むだけで実行させてしまい、別タブのGmailからワンタイムコードを取得して攻撃者に送信させる、という実証がなされました。原因は、ページの本文とユーザーの指示をAIが明確に区別せずに処理してしまう設計にあります。Perplexityは修正パッチを配布していますが、Braveはその後も類似の脆弱性が見つかっていると指摘しており、業界全体の構造的な課題として続報が出ています。メール・決済・SNSなど実際の権限で動く以上、未知のページで自動操作を許可する範囲は慎重に決める必要があります。

他のAIブラウザとの違い

2026年時点でCometと比較されることが多いのが、OpenAIの「ChatGPT Atlas」や、Arcの開発元The Browser Companyによる「Dia」です。

ブラウザ 開発元 対応OS 特徴
Comet Perplexity Mac/Windows/iOS/Android マルチプラットフォームかつ無料。検索由来の調査・比較タスクに強い
ChatGPT Atlas OpenAI Mac中心 ChatGPTのエージェントモードをブラウザに統合
Dia The Browser Company Mac中心 タブ文脈を踏まえた対話型アシスタントに寄せた設計

対応プラットフォームの広さと無料である点から、まず試すハードルが低いのはComet、というのが多くのレビューで共通する評価です。

どんな人におすすめか

複数サイトを見比べる調査、旅行や購入の比較検討、メールやカレンダーの巡回といった「地味だが時間を取られる作業」を減らしたい人には試す価値があります。一方で、業務用の重要アカウントを繋いで使う場合は、上記のプロンプトインジェクションのリスクを踏まえ、権限範囲や自動実行の許可設定を必ず確認してから使い始めるのが安全です。


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