Google/Gemini動向:DeepMind首脳交代とJeff Dean離脱、NotebookLM改称、学習支援機能拡充――2026年8月まとめ

Google・Gemini のアイキャッチ

2026年8月、Google/Gemini関連では組織面・製品面の双方で大きな動きがあった。Google DeepMindのトップ交代と看板研究者の相次ぐ離脱という経営インパクトの大きいニュースに加え、NotebookLMの改称、Search/Geminiの学習支援機能拡充、企業向けGemini EnterpriseのCanvas機能一般提供など、プロダクト面のアップデートも続いた。今回はこの4本を取り上げる。

Google/Geminiの動向をイメージしたイラスト

Google DeepMind、トップ交代とJeff Dean氏ら4人が離脱

8月5日、AlphabetはGoogle DeepMindのCEOを務めてきたDemis Hassabis氏が日常業務からは退き、DeepMindの会長職と、新設されたAlphabetのチーフサイエンティストに就くと発表した。後任として、Koray Kavukcuoglu氏がGoogle DeepMindのSVPに昇格した。

これとほぼ同時に、Google入社27年のチーフサイエンティストJeff Dean氏が退社を表明。Sanjay Ghemawat氏、Gemini共同リード兼DeepMindリサーチVPのOriol Vinyals氏、Google Brainの創設メンバーの一人であるQuoc Le氏の3人とともに、機械学習・科学・工学分野の発見を自動化することを掲げる新会社Discovery Loopを共同設立すると明らかにした。Discovery LoopはPublic Benefit Corporation(公益法人)として設立され、Googleも同社に出資する見通しという。長年Googleの基盤技術を支えてきた研究者陣が一度に離脱する形となり、株式市場でもAlphabet株が一時下落するなど反応があった。

出典: CNBC

NotebookLMが「Gemini Notebook」に改称、ノートごとにクラウド実行環境

7月16日、GoogleはリサーチツールNotebookLMの名称を「Gemini Notebook」に変更すると発表した。公式には製品の終了や置き換えではなく名称変更であり、既存のノートブックや共有リンクはそのままアクセスでき、自動リダイレクトも用意される。新ロゴと新名称は今後数週間かけて各インターフェースに順次反映されるとしている。

同時に、各ノートブックにセキュアなクラウド実行環境が付与され、コードの記述・実行が可能になった。資料を読み込ませて要約・Q&Aするだけでなく、データ処理や簡易な分析までノートブック内で完結させられる方向への進化といえる。

出典: Google公式ブログ

Search・Geminiに学習支援機能を拡充、米国の大学生には1年間無料オファーも

8月19日、GoogleはSearchとGeminiの双方に学習支援機能を追加したと発表した。Searchでは、たとえば「pHスケール」のように検索すると、AI Overviews内でインタラクティブな可視化ツールが生成されるほか、主要な標準テスト9種を含む科目別の演習問題、アップロードしたノートやスライドから学習用資料を作成する機能などが利用できる。

Gemini側では、「DNAの仕組みを3Dで見せて」のようなプロンプトから回転・ズームが可能なインタラクティブな3Dシミュレーションを生成できるようになったほか、学習ノート作成・フラッシュカード・演習問題などをまとめて扱う専用の学習ハブがGeminiアプリ内に新設された。あわせて、米国の学生を対象に、Gemini(AI Pro相当)の1年間無料提供も発表されている。

出典: TechCrunch

Gemini Enterprise、Canvasエディタが一般提供へ

企業向けAIプラットフォームGemini Enterpriseでは、チャットからそのままドキュメントやスライドを生成・編集できる「Canvas」エディタが一般提供された。リッチな書式設定や複数人でのリアルタイム共同編集に加え、作成したファイルをMicrosoft Officeの形式へエクスポートできるMicrosoft 365との相互運用性も備える。提供地域はグローバル・米国・EUリージョン。

Gemini Enterpriseは、自然言語や画面操作で自律的にワークフローをこなすエージェントの構築・管理基盤としての性格を強めており、Canvasはその中でドキュメント生成・共同編集を担う一機能という位置付けになる。企業がGoogle WorkspaceとMicrosoft 365が混在する環境でも導入しやすくする狙いがうかがえる。

出典: Google Cloud Blog

データセンターのサーバー機器
Photo: Cory M. Grenier / CC BY-SA 2.0(Openverse経由)

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