「PRのCIが落ちたら直す」「毎晩9時にissueを整理する」——こうした定型作業を、人がいない間もClaude Codeに任せる仕組みが2026年に入って急速に整った。実はこの記事自体、あらかじめ登録しておいたスケジュール実行(Routine)がテーマを決めて調べ、下書きとして保存したものだ。今回はその「ほったらかし実行」の中身、/loop・Routines・デスクトップ定期実行という3つの選択肢を、使いどころ込みで整理する。

まず全体像:3つの「ほったらかし」方式
Claude Codeの公式ドキュメントは、繰り返し・単発の作業を自動実行する方法を3種類に整理している。どれも「プロンプトを保存しておいて、決めたタイミングで走らせる」という点は同じだが、実行場所とアクセスできるものが大きく違う。
| クラウド(Routines) | デスクトップ定期実行 | /loop |
|
|---|---|---|---|
| 実行場所 | クラウド(Anthropic管理) | 自分のPC | 自分のPC |
| PCを起動しておく必要 | 不要 | 必要 | 必要 |
| セッションを開いておく必要 | 不要 | 不要 | 必要 |
| ローカルファイルへのアクセス | 不可(毎回クローン) | 可 | 可 |
| 権限確認 | なし(自律実行) | タスクごとに設定可 | セッションの設定を継承 |
| 最短間隔 | 1時間 | 1分 | 1分 |
ひとことで言えば、PCの電源に依存せず確実に回したいならRoutines、ローカルのファイルやツールを触らせたいならデスクトップ定期実行、いま開いているセッションで軽くポーリングしたいだけなら/loop、という住み分けになる。
セッション内で手早く回す「/loop」
もっとも手軽なのが、CLIセッション内で使う/loopスキルだ。間隔とプロンプトの両方が省略可能で、与えた情報によって挙動が変わる。
/loop 5m デプロイが終わったか確認して— 5分ごとの固定間隔で実行/loop デプロイが終わったか確認して— 間隔はClaudeが状況に応じて1分〜1時間で自動調整/loopのみ — 未完了タスクの継続、PRのCI・レビュー対応、簡単なクリーンアップを行う組み込みプロンプトが走る
間隔は内部的にcron式に変換され、秒指定は1分単位に切り上げられる。動的間隔モードでは、ビルド待ちなど活発な状況では短く、静かな状況では長く——というように、毎回の待ち時間と理由が末尾に表示される。裏側ではCronCreate(登録)・CronList(一覧)・CronDelete(削除)・ScheduleWakeup(次回起動の予約)といったツールが使われており、1セッションにつき最大50件まで登録できる。
ただし/loopはセッションに紐づくため、新しい会話を始めると消える(--resumeや--continueでの再開は7日以内なら復元)。この「7日で自動失効」する制約が、長期運用にはRoutinesやデスクトップ定期実行を勧める理由になっている。

PCの電源に左右されないクラウド実行「Routines」
PCの電源が落ちていても確実に回したい定型業務には、Routinesが向く。プロンプト・対象リポジトリ・MCPコネクタをひとまとめにして保存しておき、次の3種類のトリガーで起動する。
- スケジュール——毎時・毎日・平日・毎週などのプリセット、またはCLIの
/schedule updateでcron式を細かく指定(最短1時間) - API——専用URLにベアラートークン付きでPOSTすると新規セッションが起動。デプロイ後のスモークテストやアラート発報時の自動調査に使える
- GitHubイベント——Pull RequestやReleaseの作成・更新などに反応。作成者・ラベル・ブランチ名などで絞り込みも可能
Routinesはクラウドのclaude.ai/code/routinesから作成でき、CLIなら/schedule(別名/routines)で会話しながら設定できる。承認プロンプトなしで完全に自律実行される点が最大の特徴で、その分「どのコネクタ・どのリポジトリを渡すか」のスコープ設計が重要になる。夜間のバックログ整理、監視アラートからの自動調査PR作成、GitHub連携のレビュー自動化などが公式の想定ユースケースとして挙げられている。
ローカルのファイルを触らせたい「デスクトップ定期実行」
デスクトップ定期実行は、Claude Code Desktopアプリの「Routines」画面から「Local」を選んで作る、PC上で動くスケジュールタスクだ。手元のファイルやMCP設定にそのままアクセスできるのが強みで、権限モードもタスクごとに細かく設定できる。
アプリが起動しPCがスリープしていない間、毎分スケジュールがチェックされる。PCがスリープしていて実行を逃した場合は、直近7日分のうち最新の1回だけを起動時にキャッチアップ実行する仕組みもある。タスクの中身は~/.claude/scheduled-tasks/<タスク名>/SKILL.mdにYAMLフロントマター+プロンプトとして保存され、直接編集も可能だ。
実務での選び方
| やりたいこと | 向いている方式 |
|---|---|
| 今このセッションでビルド完了を待つだけ | /loop |
| 毎晩issueを整理してSlackに要約を投げる | Routines(スケジュール) |
| 本番アラートを受けて調査PRを自動作成 | Routines(API) |
| PR作成時に社内基準でレビューコメント | Routines(GitHub) |
| 手元の未コミット差分も含めて毎朝コードレビュー | デスクトップ定期実行 |
いずれの方式も、保存されたプロンプトは「起動時に信頼済みタスクとして届く」扱いになり、実行中に外部から取得した内容(Webページの記述やRoutinesのAPIトリガーに添えられたテキストなど)は別枠の「未検証データ」として扱われる。この記事の生成もその設計に沿っており、記事の公開可否はあくまで人が最終確認する運用にしている。
主な情報源
- Run prompts on a schedule – Claude Code Docs
- Automate work with routines – Claude Code Docs
- Schedule recurring tasks in Claude Code Desktop – Claude Code Docs
- Introducing routines in Claude Code – Anthropic
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