Ollamaが6500万ドル調達で月間900万人規模に、Gemma 4はMLXで最大9割高速化――2026年7月ローカルLLMツール最前線

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ローカルLLM(自分のPCやサーバーでモデルを動かす仕組み)を支えるツール群が、2026年7月にそれぞれ大きな一歩を踏み出した。OllamaはシリーズBで6500万ドルを調達し月間900万人規模のユーザー基盤を築く一方、エンジンの改善でGemma 4をApple Silicon上で大幅高速化。競合のLM StudioもiPhone連携機能を投入し、「オープンウェイトモデルをどこでも動かす」競争が加速している。

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Ollama、シリーズBで6500万ドル調達――月間900万人・Fortune 500の85%が利用

OllamaがTheory Ventures主導のシリーズBで6500万ドルを調達したことが明らかになった。これまでの調達累計は8800万ドルに達する。CEOのJeff Morgan氏によれば、Ollamaは現在「月間900万人近い開発者」に使われ、「Fortune 500企業の85%」で導入されているという。GitHub上のスター数は17万6000、フォーク数は約1万7000に達している。

Ollamaはローカルでオープンウェイトモデルを数分で動かせる手軽さで支持を集めてきたが、無料のデスクトップ利用に加え、より大きなモデルを同社の「ネオクラウド」上で動かせる有料プラン(無料〜月100ドル)も展開している。背景には、推論コストの高いエンタープライズや急成長中のAIアプリ企業が、必要な場面ではクローズドモデルを使いつつ、日常的な処理はオープンモデルに移す「ハイブリッド利用」への流れがあるとみられる。一方で、無料のOSSプロジェクトが収益化を進めることに対する反発の声も一部コミュニティにはある。

出典: TechCrunch

Ollama 0.31:Gemma 4がMLXの多トークン予測で最大9割高速化

Ollamaは0.31で、Apple SiliconにおけるGemma 4の生成速度を大幅に改善した。仕組みは「多トークン予測(MTP)」と呼ばれるもので、Gemma 4に付属する小さな“ドラフトモデル”が次に来る複数トークンを先に予測し、本体モデルが1回の検証パスでまとめて採用・破棄を判定する。出力内容自体は変わらず、コーディングエージェント向けベンチマーク(Aider polyglot)では平均で約90%の速度向上が確認されている。この高速化はデフォルトで有効になる。

直前の0.30ではGGUFフォーマットの互換性向上も行われており、llama.cppエンジン経由で対応モデルの幅が広がった。これによりApple SiliconのMLXエンジンと従来のGGUF/llama.cppエンジンが併存し、ハードウェアを問わずより多くのモデルを動かせる体制が整っている。

出典: Ollama Blog

LM Studio、iPhoneアプリ「Locally」買収と「LM Link」でリモート接続を強化

LM StudioはiPhone/iPad向けアプリ「Locally」を開発したチームを迎え入れ、自社アプリに統合した。同時に投入されたLM Linkは、自宅やオフィスのPCで動かしている大型モデルに、外出先のスマートフォンから安全に接続できる機能だ。通信はTailscaleのメッシュVPN技術を使い端末間で直接暗号化されるため、クラウドの中継サーバーを経由せず、チャット履歴も各端末に残る仕組みになっている。LM Studio側に送られるのは、端末同士が発見し合うための情報のみとされる。

あわせてサーバー用途のヘッドレス版デーモン「llmster」も提供され、GUIのないクラウドインスタンスやリモートサーバー上でもLM Studioのモデルを動かし、LM Link経由でスマートフォンから利用できるようになった。

出典: LM Studio Blog

サーバーラックが並ぶデータセンターの内部
Photo: GBPublic_PR / CC BY 2.0(Openverse経由)

OllamaとLM Studio、何が違うのか

両者は同じ「ローカルLLMを動かす」目的を持つが、立ち位置は異なる。

Ollama LM Studio
基本UI CLI中心(GUIアプリも提供) GUI中心(ヘッドレス版llmsterも提供)
ライセンス MIT(オープンソース) プロプライエタリ、個人・業務利用は無料
モバイル連携 — LM Link+iPhone/iPadアプリ「Locally」
大型モデル実行 有料クラウド階層(無料〜月100ドル) 自分のマシンのリモート実行が基本
対応エンジン 独自エンジン+MLX+GGUF/llama.cpp llama.cpp/CUDA/MLXベース

どちらも裏側ではllama.cppなどのOSSエンジンを活用しており、選ぶポイントはCLIかGUIか、そしてクラウド階層やモバイル連携をどこまで使うかになりそうだ。


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