Cursorの自動コードレビュー「Bugbot」徹底解説:Autofixで自動修正、90秒レビュー、そして従量課金への転換

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Cursorの自動コードレビュー機能「Bugbot」は、2026年に入ってから「レビューする」だけの存在から「見つけたバグを自分で直す」存在へと姿を変えている。あわせて価格体系も座席課金から従量課金へ切り替わった。何ができて、何に気をつければいいのかを整理する。

AIエージェントが自動でコードレビューを行うイメージ

Bugbotとは何か

Cursorが提供するBugbotは、GitHub上のプルリクエスト(PR)を自動でレビューし、ロジックの誤りや見落としがちなバグをインラインコメントとして指摘するエージェントだ。PRが作成・更新されるたびに自動で起動するほか、PRコメントで@cursor reviewやbugbot runと書き込んで手動実行することもできる。指摘はCursorエディタやBackground Agent経由でそのまま修正作業に持ち込める。公式は「フラグの70%以上がマージ前に解消されている」としており、指摘の精度(誤検知の少なさ)に投資してきたと説明している。

2026年6月アップデート:レビュー時間が5分から90秒に

2026年6月10日のアップデートで、Bugbotの平均レビュー時間は約5分から約90秒へと大幅に短縮された。公式発表によれば、新モデルの採用によりレビュー速度は平均で3倍以上になり、90%のレビューが3分以内に完了する。同時にバグ検出数は10%増加し、1回あたりの実行コストは22%下がったという(数値はいずれもCursor側の発表値)。

あわせて追加されたのが/reviewコマンドだ。Cursor 3.7以降のエディタやcursor.com/agentsから実行すると、Bugbotとセキュリティレビューをpushする前にローカルで走らせられる。CIやPRを待たずに、コミット前の最終チェックとして使える点が実務上のポイントだ。

Autofix:見つけたバグを自分で直すエージェント

Bugbot Autofixは、Bugbotが検出した問題をクラウド上の独立したエージェントが実際に検証・修正まで行う機能だ。単に「ここが怪しい」と指摘するだけでなく、専用の仮想マシンで変更をテストしたうえで修正案をPRに提案する。公式ブログの発表によると、Autofixが提案した変更のうち35%超が実際にベースPRへマージされており、この6か月でバグの解決率は52%から76%まで上がったという。

提案はPR上のコメントとしてプレビューされ、@cursorコマンドでマージするか、設定次第でブランチへ直接プッシュさせることもできる。Autofixはすでにベータを終え、Bugbot利用者全員が使える状態になっている。

BUGBOT.mdとTeam Rulesでチームの流儀を教える

Bugbotは初期状態でも一般的なバグを拾ってくれるが、真価を発揮するのはチーム固有のルールを教えたときだ。設定できる場所は主に3か所あり、役割が異なるので使い分けるとよい。

設定場所 適用範囲 主な用途
.cursor/BUGBOT.md レビュー対象のリポジトリ(PR配下から上位ディレクトリまで探索) PRレビュー時にBugbotへ渡す指示。レビューで重視してほしい観点や既知の落とし穴を書く
.cursor/rules(.mdc) エディタ内のAIエージェント(チャット・Agent) コード生成・編集時のスタイルや設計方針。Cursor公式ドキュメントに書式の説明がある
Team Rules(Bugbotダッシュボード) チーム全体・複数リポジトリ横断 組織共通のコーディング規約をBugbotに適用。globパターンで対象パスを絞り込め、ルールごとの成果を分析するダッシュボードもある

なお.cursor/rulesはエディタ内のAgentには使われるが、Bugbotのレビューには反映されない。PRレビューで参照してほしい規約はBUGBOT.md側に書く必要がある点は間違えやすいので注意したい。

ノートPCの画面に表示されたコード
Photo: qubodup / CC BY 2.0(Openverse経由)

Automations:Bugbotの先にある「常時稼働エージェント」

Bugbotがコードレビューに特化しているのに対し、Cursor Automationsはより広い範囲をカバーする。スケジュールやSlack・Linear・GitHub・PagerDuty・Webhookからのイベントをトリガーにクラウドサンドボックスでエージェントを起動し、指定したMCPやモデルを使って指示どおりに作業させる仕組みだ。過去の実行結果を学習するメモリ機能も備える。

2026年6月の改善では、自然言語で伝えるだけで自動化を組み立てる/automateスキル、SlackメッセージへのリアクションをトリガーにできるEmoji Trigger、失敗したGitHub Actionsのトリアージや、PRレビューコメントへの自動対応といったテンプレートが追加された。Bugbot AutofixはAutomationsの先行事例という位置づけで、今後は「PR作成」以外のイベントに反応する自動化がさらに広がっていく見込みだ。

料金体系の変化:座席課金から従量課金へ

実務で導入する際に見落とせないのが料金の変更だ。2026年5月の発表により、Bugbotは座席単位の月額課金を廃止し、純粋な従量課金へ移行した。既存ユーザーは次回の契約更新(2026年6月8日以降)から順次切り替わる。

旧プラン 新プラン(利用量ベース)
課金方式 $40/ユーザー/月(年払いは$32) 実行ごとの従量課金
含まれる範囲 ユーザーあたり月200PRまで(チーム内でプール) Teamはオンデマンド利用分から、Individualは付与された利用枠から消費
1回あたりの目安 – PRの規模・複雑さに応じて約$1.00〜$1.50/回

従量課金への移行は「使った分だけ払える」という利点がある一方、Cursorのコミュニティフォーラムでは「PRごとに何度もレビューを走らせる使い方だと月$150〜200超えもあり得る」といった懸念も出ている。導入時はレビューの実行頻度(pushのたびに走らせるのか、マージ前の1回だけにするのか)を決めておくとコストが読みやすい。

使い始めるには

  • Bugbotダッシュボードでリポジトリを連携し、自動レビューをオンにする
  • まずは.cursor/BUGBOT.mdに「見てほしい観点」を数行書いてみる(既存の規約ファイルへの相対リンクでもよい)
  • 普段のワークフローでは/reviewコマンドをpush前の習慣にし、CI待ちの手戻りを減らす
  • チームで運用するならAutofixを有効化し、まずは提案をレビューしてからマージする運用で慣らす
  • コストが気になる場合は利用量ベースの料金ページで実行回数の見込みを確認しておく

主な情報源

各ツールは提供元の規約に従ってご利用ください。情報は各情報源の公開時点のものです。収集・要約はAI、公開判断は人。