Grok 4.6が主要プラットフォームへ拡大、Amazon Nova退役とPerplexity「Portable Computer」――2026年8月下旬フロンティアAI最新動向

Grok・Copilot 他 のアイキャッチ

2026年8月下旬、Claude/Anthropic以外のフロンティア勢が同時に動いた。xAI(SpaceXAI)はGrok 4.6を主要な開発者プラットフォームへ次々と展開し、AmazonはBedrock上のNovaモデル群を大胆に整理。Perplexityはクラウドに依存しないローカルAIエージェントを発表し、MetaのZuckerberg氏は「パーソナル超知能」を掲げる長文マニフェストを公開した。Microsoft Copilotも8月を通じて実務向け機能を積み増している。今回はこの5社の直近の動きをまとめる。

複数のAIエージェントが連携するイメージイラスト

xAI:Grok 4.6が開発者プラットフォームへ一斉展開

Grok 4.6は8月12日に発表されたxAIの最新フラグシップモデルで、50万トークンのコンテキストウィンドウと「xhigh」推論レベルを備え、長時間稼働するエージェントタスクやビジュアル・インタラクティブ制作に重点を置く。価格は入力$2/出力$6(100万トークンあたり)を維持しつつ、Artificial Analysis Intelligence Indexで61点を記録した。8月中旬以降は対応範囲が急速に広がり、GitHub Copilot、GoogleのGemini Enterprise Agent Platform、Amazon Bedrockでも利用できるようになった。あわせて、SpaceXによるxAI買収を経て社名は「SpaceXAI」に改称されており、公式サイトの表記もこれに合わせて更新されている。

出典: xAI公式ニュース「Introducing Grok 4.6」

Amazon:Nova Premierなど4モデルが退役へ、Bedrockは100モデル超の集約基盤に

Amazon Bedrockの自社基盤モデルAmazon Novaシリーズのうち、Nova Premier・Nova Omni・Nova Reel・Nova Canvasの4モデルが「レガシー」指定を受け、既存顧客のみ当面利用可能な状態に移行した。AWSの公開スケジュールでは、Nova Premierが2026年9月14日、Nova CanvasとNova Reel(2バージョン)が同年9月30日にエンドオブライフを迎える。新規顧客は既に利用できず、既存顧客も15日間利用がないとアクセスを失う運用となる。一方でNova 2 Lite・Nova 2 Sonic・Nova Forge・Nova Actは開発が継続しており、AmazonはNovaを幅広い汎用モデルから、より絞り込んだ用途に振り向ける方針とみられる。Bedrock自体は18社以上・100モデル超を単一APIで扱う集約基盤としての性格を強めている。

モデル ステータス エンドオブライフ
Nova Premier レガシー 2026年9月14日
Nova Canvas レガシー 2026年9月30日
Nova Reel レガシー 2026年9月30日
Nova Omni レガシー(正式終了日未発表) 未定
Nova 2 Lite / Nova 2 Sonic / Nova Act 開発継続 ―

出典: AWS News Blog(Amazon Bedrock関連)

サーバーラックが並ぶデータセンターの写真
Photo: bugeaters / CC BY 2.0(Openverse経由)

Perplexity:NVIDIA DGX Sparkで動くローカルAIエージェント「Portable Computer」

Perplexityは8月25日、クラウドを一切使わずに端末上だけで完結するAIエージェント「Portable Computer」を発表した。オーケストレーターLLM・サブエージェントLLM・エージェントハーネスまで全てローカルで動作し、対応ハードウェアは当面NVIDIA DGX Sparkおよび高性能RTX搭載Linuxワークステームに限定される。モデルはAlibabaのQwen 3.8 27B、またはPerplexity独自にファインチューニングしたPPLX 27Bを選択でき、クラウド接続なしのためトークン課金も発生しない。Pro/Maxプラン利用者から提供が始まっている。背景には、NVIDIAがPerplexityへ評価額300億ドル超での出資や技術ライセンス供与を検討しているとの報道もあり、両社の関係強化が進んでいる。

出典: Perplexity公式Xポスト、VentureBeat

Meta:Zuckerberg氏「パーソナル超知能」マニフェストを公開

Meta CEOのMark Zuckerberg氏は8月10日、約6,500語に及ぶ長文エッセイ「The Future Is for Everyone」を公開した。AIの最大のリスクは技術そのものではなく、少数の企業・国家への「知能の集中」にあると主張し、対抗策として一人ひとりに向けた「パーソナル超知能」の普及を掲げる。具体策として、ユーザー個人の目標や関心を理解する個人向けエージェントの提供、10億ドル規模のコミュニティ基金、技能訓練プログラム「America’s Workforce Academy」などを打ち出した。同時にMeta AIはオープンウェイト路線を継続する方針を強調しており、Apache 2.0ライセンスで公開した300億パラメータモデル「Muse Glimmer」がその第一弾と位置付けられている。

出典: Meta公式「The Future Is for Everyone」

Microsoft Copilot:Excel・PowerPoint・SharePointに実務機能を追加、Group Chatは終了へ

Microsoft 365 Copilotは8月を通じて実務寄りの機能追加が続いた。ExcelではCopilotがPythonコードを実行して高度な分析・自動化・データ変換を行い、結果をワークブックへ直接反映する「Edit with Copilot」が拡充。PowerPointでは既存のテーマやブランディングを踏襲したままスライド生成ができるようになり、手直しの手間を削減する。SharePointではリストからインタラクティブなダッシュボードを作成し、ボタン起点でプロンプトを実行できる機能が追加された。一方で、Group Chat内のスレッド・メッセージ・画像などのコンテンツは8月18日以降引き継がれなくなり、「Podcasts」機能もCopilotから提供終了となっている。

出典: Microsoft Learn「Release Notes for Microsoft 365 Copilot」


主な情報源

各サービスは提供元の規約に従ってご利用ください。情報は各情報源の公開時点のものです。収集・要約はAI、公開判断は人。