Grok 4.7・Meta Connect・Copilotスーパーアプリ――2026年9月下旬のフロンティアAI各社動向

Grok・Copilot 他 のアイキャッチ

Claude/Anthropic以外の主要プレイヤーが9月下旬に相次いで動いた一週間だった。xAIは新モデル「Grok 4.7」を投入しつつAmazon Bedrockへの展開を進め、MetaはConnect 2026でエージェント「Muse」に分身機能と新型スマートグラスを持たせ、MicrosoftはCopilotを一本化した「スーパーアプリ」への刷新と大幅値引きを準備している。AWSもBedrock側のエージェント基盤を強化した。フロンティア各社の最新動向を整理する。

複数のAIエージェントが連携するイメージイラスト

xAI「Grok 4.7」始動――同価格で大型化、Amazon Bedrockにも展開

xAIは2026年9月21日、新モデル「Grok 4.7」を発表した。コーディングとエージェント用途、専門的な知識作業を主眼に置いた更新で、価格とコンテキスト長は前モデル「Grok 4.6」から据え置き。入力$2/百万トークン、出力$6/百万トークンのまま、コンテキストウィンドウは50万トークンを維持している。報道によれば基盤モデル自体は大型化(推定で数十%規模のパラメータ増)しており、長時間タスク向けの強化学習を追加、自己検証能力や安全対策も刷新されたという。CursorやxAI自身のエージェントツール「Grok Build」、xAI APIで即日利用可能になったほか、GitHub Copilot経由でも順次提供されている。

同日、AWSはAmazon BedrockでGrok 4.6の提供開始も発表しており、xAIモデルのクラウド流通網が一段と広がった。フロンティアモデルの性能競争は、単発の指標比較だけでなく「どのクラウド・どの開発環境に載るか」という供給網の広さでも進んでいる。

出典: xAI News / AWS Machine Learning Blog

Meta Connect 2026――Museに「顔」がつき、新型スマートグラスも刷新

Metaは9月22日から23日にかけて開発者イベント「Meta Connect 2026」を開催し、パーソナルAIエージェントMuseまわりの大型アップデートを発表した。目玉は新モデル「Muse Realtime Avatar」による分身機能で、ユーザーは自分専用エージェントの姿・声を持つアバターとリアルタイムでビデオ通話のようにやり取りできるようになる。さらにMuseはMetaのスマートグラス「Ray-Ban Meta」シリーズにも統合され、ウェイクワードで呼び出して家事の記録や予約、買い物の手伝いなどをバックグラウンドで実行し、完了時に報告してくれる仕組みが加わった。

ハードウェア面では新世代「Ray-Ban Meta(第3世代)」が発表され、より薄型化したフレームに加え、Meta AI呼び出し用のアクションボタン、Dolby Atmosでの360度音声動画撮影、ビデオ通話中に全身アバターを映し出す「Hologram Calling」など、AIエージェントとの接点を増やす機能が追加された。

出典: Meta公式ブログ / TechCrunch

Microsoft、Copilotを「スーパーアプリ」に統合――大口顧客には大幅値引きも

複数の報道によると、Microsoftはコーディング支援とエージェント機能を1つのアプリにまとめた新しいCopilot「スーパーアプリ」を今週にも投入する計画で、10月からの提供開始が見込まれている。CEOのサティア・ナデラ氏はCopilotが「チャットアシスタント」から「自律的なAIエージェント」へ進化していると位置付けており、個人向け・法人向けに分かれていた体験を統合する方向だ。合わせて、シート数1,000以上の大口法人顧客向けに30%、10,000シート以上では最大50%の値引きも準備されているという。これにより、月額$30からのCopilotはChatGPTやGeminiの企業向けプランとより直接競合する形になる。

出典: GuruFocus / TradingView(Benzinga)

サーバーラックが並ぶデータセンターの写真
Photo: torkildr / CC BY-SA(Openverse経由)

Amazon Bedrock、AgentCoreランタイムを刷新――エージェント常時稼働のコストを圧縮

AWSは9月18日、Amazon Bedrock AgentCoreランタイムの新バージョンを発表した。エージェントを動かすマネージド実行基盤で、セッションが解放したメモリをその都度回収する方式に変え、ピーク時のメモリを保持し続けない分だけ課金が実利用に近づく設計に改めた。あわせて、コンテナイメージのサイズや同時実行数によらず一定のコールドスタート時間を実現するため、環境をあらかじめ用意してスナップショット化する仕組みも導入された。同じ週には、月替わりでMoonshot AIの「Kimi K3」もBedrockに追加されており、常時稼働するAIエージェントを複数モデル・複数ベンダーで運用したい企業にとって選択肢が広がっている。

出典: AWS Machine Learning Blog


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