OpenAI、GPT-5.6プレビューとCodexの「ワークスペース化」始動——Samsung全社導入も判明(2026年6月後半)

OpenAI・GPT のアイキャッチ

2026年6月後半のOpenAI/GPT関連の動きを整理する。次世代モデル「GPT-5.6」シリーズの限定プレビュー開始、Codexが単なるコーディング支援から「ワークスペースビルダー」へ拡張したこと、そしてSamsung Electronicsによる大規模な全社導入が今週の主役だ。あわせてChatGPTの新しい個人向け機能にも触れる。

OpenAIの最新動向を伝えるイラスト

GPT-5.6「Sol・Terra・Luna」の限定プレビューが始動

OpenAIは、次世代モデルファミリー「GPT-5.6」の限定プレビューを開始した。フラッグシップのSol、低コスト版のTerra、最速・最安のLunaという3モデル構成で、これまでの「nano」「mini」といった命名規則から離れ、用途別に明確に分けた設計になっている。

現時点ではOpenAI APIとCodexを通じて、限られた信頼パートナー組織のみに提供されており、ChatGPT上ではまだ利用できない。OpenAIは数週間以内に三製品(ChatGPT・Codex・API)での一般提供を計画しているという。

注目すべきは安全面の扱いだ。GPT-5.6プレビューのシステムカードでは、Solだけでなく3モデルすべてがサイバー・生物/化学領域の能力で「高リスク」に分類されており、エージェント的なコーディング・サイバーセキュリティ能力の向上に比例して、レッドチーミングを含む安全対策の層を厚くしたとしている。

出典: OpenAI公式発表、OpenAI Help Center

Codexが「ワークスペースビルダー」へ進化

OpenAIは6月2日、Codexの新機能「Sites」と、職種別の6種類のプラグイン、注釈ベースの編集機能を発表した。これまでコーディング支援ツールだったCodexが、自然言語の指示だけでダッシュボードや社内ツール、Webアプリを構築・公開できる業務基盤へと領域を広げた格好だ。

Sitesは現在、ChatGPT BusinessおよびEnterpriseプランでプレビュー提供されており、ビルドしたサイトの保存・デプロイ・検証までを一つのスレッド内で完結できる。役割別プラグインの導入は、開発者以外の知識労働者をユーザー層として取り込む狙いがあるとみられる。

機能 概要
Sites プロンプトからWebアプリ・ダッシュボードを構築し、ワークスペース内で共有・公開
役割別プラグイン(6種) 開発者以外の職種向けにCodexの操作を最適化
注釈ベース編集 生成物に注釈を付けて反復修正する安全な編集フロー

出典: Reworked、OpenAI Developers(Sites公式ドキュメント)

オフィスで使われるデジタル機器
Photo: pixellaphoto / CC0 1.0(Openverse経由)

Samsung Electronics、ChatGPT EnterpriseとCodexを全社導入

韓国Samsung Electronicsが、韓国国内の全従業員と、世界各地のDevice eXperience(DX)部門の全従業員を対象にChatGPT EnterpriseとCodexを導入したことが明らかになった。OpenAIは「同社にとって最大級の企業導入の一つ」としている。

Samsungは2023年に機密データの外部チャットボットへのアップロードを理由に生成AIの利用を制限していたが、今回はエンタープライズ向けのデータ保護・アクセス管理機能を備えたことで方針を転換した形だ。韓国国内ではCodexの週間アクティブユーザー数が今年2月以降で約8倍に増加しており、今回の全社展開はその拡大を追認するものといえる。あわせて、IT子会社のSamsung SDSが韓国で初めてChatGPT Enterprise導入を代理販売できるリセラーパートナーに認定された。

出典: UPI、AI Weekly

ChatGPTに「パーソナルファイナンス」プレビュー機能

OpenAIはChatGPT Proユーザー(米国)向けに、銀行口座や投資口座を安全に連携できる新しい個人向け資産管理機能のプレビューを公開した。口座連携には金融データ基盤のPlaidを採用しており、ユーザーは支出の可視化ダッシュボードを見たり、「5年で住宅購入資金を貯める計画を立てて」といった、実際の財務状況に基づいた相談をChatGPTに行えるようになる。連携する口座はユーザーが個別に選択でき、設定画面からいつでも解除できる。

OpenAIによれば、毎月2億人以上がChatGPTに家計管理や投資の相談で利用しているといい、まずは小規模なプレビューから始めて段階的に対象を広げる方針としている。

出典: OpenAI公式発表、Plaid公式ブログ


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