招待コードが必要な話題の汎用AIエージェント「Manus」を、誰でも・ローカルで・自分のAPIキーで動かせるようにしたオープンソース版が OpenManus です。MetaGPTのチームが作り、GitHubで約5.6万スターを集めています。
OpenManus とは
OpenManus は、自律的にタスクをこなすAIエージェントのオープンソース・フレームワークです。MetaGPT のメンバーが開発し、プロトタイプはわずか約3時間で公開。MITライセンスで、約5.6万スター・約1万フォークを集めています(公式リポジトリは FoundationAgents/OpenManus。同名の別リポジトリもあるので注意)。
背景:そもそも Manus とは
Manus は中国のスタートアップ Monica による汎用AIエージェント。「チャットで答える」のではなく、Webサイト構築・リサーチ・資料作成・データ分析などを“実際にやってしまう”のが売りで、汎用AIエージェントの標準テスト GAIA で高い評価を得て注目されました。ただし招待コード制で誰でもは使えません。OpenManus は、その発想を招待不要・ローカル実行・自分のAPIキー持ち込みで再現するプロジェクトです。
仕組み:目標を分解して“ツールを選んで実行”するループ
使い方はシンプルで、やりたいことを平易な言葉で与えるだけ。あとはエージェントが次のループを回します。
- 目標を小さなステップに分解する
- 各ステップに適切なツールを選ぶ(ブラウザ操作・コード実行・ファイル操作など)
- 実行して結果を確認し、次の手を判断する
Manusと同じ「考えて→動いて→見直す」ループを、読めて改造できるコードとして公開しているのが最大の価値です。
特徴
- どのLLMでも動く:Claude / GPT / Gemini / DeepSeek などAPIを差し替え可能。Ollama でローカルモデルも。
- MCP対応:MCPツール版(
run_mcp.py)で外部ツールと接続。 - マルチエージェント版(
run_flow.py)や、データ分析・可視化向けの DataAnalysis エージェントも同梱。 - OpenManus-RL:UIUCとMetaGPTが共同で進める姉妹プロジェクト。強化学習(GRPO等)でエージェントを調整し、GAIA / AgentBench / WebShop / OSWorld などで評価。
使い方(概略)
「完成アプリ」ではなく開発者向けフレームワークなので、ターミナルから導入します。
# 依存をインストール(uv を利用)
uv pip install -r requirements.txt
# ブラウザ操作を使う場合(任意)
playwright install
# 設定ファイルを用意し、使うLLMのAPIキー等を記入
cp config/config.example.toml config/config.toml
# 実行(起動後、ターミナルにやりたいことを入力)
python main.py
# MCPツール版 / マルチエージェント版
python run_mcp.py
python run_flow.py
config.toml にモデル名(既定は gpt-4o)・api_key・base_url などを設定します。ローカルLLMや他社モデルに差し替えるのも設定だけで可能です。
注意点
- アプリではなくフレームワーク:GUIは基本なく、ターミナル操作。導入にはPython環境の知識が要る。
- トークン代は自己負担:自分のAPIキーで動くので、使った分の費用がかかる(ローカルLLMなら回避可)。
- 自律実行のリスク:ブラウザやコード実行・ファイル操作を自動で行うため、権限・実行環境(サンドボックス)に注意。重要操作は人が確認する運用が安全。
- 同名リポジトリに注意:本家はMetaGPT系の FoundationAgents/OpenManus。別作者の類似リポジトリと混同しない。
「AIエージェントを自分の手元で、好きなモデルで動かして学びたい」人にうってつけの土台です(エージェントの設計思想は Claude Codeスキル「9つの型」 も参考になります)。
主な情報源
スター数・構成・コマンド等は公開時点のものです。自律エージェントの実行は各自の責任・環境で。収集・要約はAI、公開判断は人。