「調べて」から「勝手にやっておいて」へ——Perplexity Cometの記憶機能とAIブラウザ戦争の最新地図

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検索AIサービスPerplexityが開発するAIブラウザ「Comet」が2026年7月、ユーザーの好みを記憶して買い物や食事の注文まで自動でこなす「Comet Assistant」の機能を拡張した。一方でComet開発に関わった元エンジニアが対抗ブラウザ「Polar」を立ち上げ、シード資金を調達するなど、AIブラウザ市場の競争も熱を帯びている。今回はCometの最新動向と料金プラン、周辺の競合サービスをまとめて紹介する。

AIエージェントが自律的にブラウザを操作するイメージイラスト

Cometとは何か

Cometは、検索AI「Perplexity」を土台にした無料のAI搭載ウェブブラウザ。開いているページの内容を要約したり、質問に答えたりするだけでなく、ブラウザの中でタスクを自律的に実行する「エージェント型」の機能を備える。2025年秋にMac・Windows向けに無料公開されたのち、2026年にはiOS・Androidにも展開され、世界規模で利用できるようになった。ユーザーはOpenAI・Anthropic・Metaなど複数の企業のAIモデルから好みのものを選んで使うことができる。

2026年7月のアップデート:「覚えている」アシスタント

7月のアップデートで強化されたのが、ユーザーの好みを記憶して行動する「Comet Assistant」だ。これまでの検索・要約中心の使い方から一歩進み、以下のようなタスクを本人に代わってこなせるようになった。

  • 好みの傾向を学習し、Etsyなどのショッピングサイトで気に入りそうな商品を探す
  • 普段よく使うフードデリバリーアプリの好みの注文内容から、正午に届くようランチを自動発注する
  • タブの整理やちょっとした雑務(chores)を、都度指示しなくても片付ける

有料プランでは、ユーザーが眠っている間にバックグラウンドでタスクを進める「Background Assistant」も利用できる。また上位モデルのDeep Research機能はClaude Opus 4.5を用いる形にアップグレードされ、資料やスプレッドシート、ダッシュボード、簡単なウェブサイトまで生成できるようになっている。

料金プラン

Cometブラウザ自体は無料で使えるが、上位機能はPerplexityの有料プランに応じて解放される。

プラン 月額目安 主な内容
無料 $0 Cometブラウザ本体、基本的な要約・質問応答
Comet Plus $5 提携パブリッシャーの記事など追加コンテンツへのアクセス
Pro $20前後 Comet Assistantの標準利用、複数モデル選択
Max $200 Background Assistant、Model Council(複数モデル並列比較)、Perplexity Computer(月1万クレジット)など最上位機能
ノートパソコンでブラウザを使いながら作業するワークスペースの写真
Photo: David Wellbeloved / CC BY 2.0(Openverse経由)

競合の動き:元Cometエンジニアが「Polar」を立ち上げ

2026年7月29日、PerplexityでCometの開発に携わっていたエンジニアKevin Jiang氏が、知識労働者向けのAIブラウザ「Polar」を発表し、Madronaが主導するシードラウンドで570万ドルを調達したとTechCrunchが報じた。Jiang氏は、旅行予約などを代行する第一世代のAIブラウザは「一般消費者が日常的に使う理由に乏しかった」と指摘し、Polarでは営業・採用・マーケティング・業務運用など、非エンジニアの実務担当者が開いているタブをもとにワークフローを組んだり、エージェントにタスクを割り当てたりできる設計にしたという。

Cometが個人利用も含む「汎用AIブラウザ」を志向するのに対し、Polarのように業務特化型のAIブラウザが相次いで登場している点は、この分野の競争が「検索の代替」から「実務の自動化」へと軸足を移しつつあることを示している。

まとめ

Perplexity Cometは、単なる検索AIの延長ではなく、ユーザーの好みを記憶し先回りして動く「執事型ブラウザ」へと進化を続けている。無料で試せる範囲も広いため、まずは日常のタブ整理や調べもの用途から使い始め、必要に応じて有料プランでエージェント機能を試すのがよいだろう。あわせて、Polarのような業務特化型AIブラウザの動向も、今後のチェックポイントになりそうだ。


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