スタイル参照コードで「世界観」を統一する——シリーズ制作の一貫性プロンプト実践講座

一貫性・参照画像 のアイキャッチ

キャラクターの顔や服だけでなく、シリーズ全体の「絵の空気感」——配色・筆致・光の質感——を揃えたいときに使うのが、各ツールのスタイル参照機能です。今日はMidjourneyの--srefコード、Ideogramのスタイル参照&スタイルコード、Nano Banana Pro・Seedreamの複数参照画像ブレンド、そして生成した1枚を動画の起点にして世界観を映像へ引き継ぐ方法まで、5つの作例で解説します。

画像・動画生成AIのプロンプトをイメージしたイラスト

① Midjourneyの–srefコードで「絵の空気感」を固定する(イラストシリーズ)

狙い: 灯台守を主人公にした3枚の連作イラストを、毎回ゼロから配色や筆致を指定せずに同じ雰囲気で仕上げる。

a lighthouse keeper lighting an oil lantern at dusk, weathered wool coat, misty rocky coastline, warm amber glow against a deep indigo sky, visible brushstrokes, soft impasto texture --sref 3891274650 --sw 350 --ar 3:2 --v 6.1

効いている要素: --sref [番号]は公式ドキュメントによれば任意の画像URLの代わりに使える「スタイルの種」で、同じ番号を指定し続けるだけで色調・筆致・雰囲気を再現できる。--sw(style weight)はそのスタイルの影響力を0〜1000で調整するパラメータで、値を下げるほど主題側のディテール(コート、ランタン等)が優先される。--arを全カット共通にしておくと、後でギャラリーに並べたときの統一感も出る。

② Ideogramのスタイル参照+スタイルコードでアイコンセットを揃える

狙い: アプリ用の絵文字風アイコンを何十個も作る際、線の太さや角の丸みをブレさせない。

a single-stroke line icon of a coffee cup with steam, rounded terminals, consistent 4px stroke weight, pastel mint background, no shading

効いている要素: IdeogramのStyle Reference機能は最大3枚の画像を「見た目の基準」として渡せる仕様で、似た雰囲気の参照画像を選ぶほど統一感の強い結果になると公式ドキュメントに明記されている。最初の1枚を生成した後に発行される8桁のスタイルコードを控えておけば、以降は毎回プロンプト末尾にコードを添えるだけで同じ線の太さ・配色を呼び出せる。プロンプト自体は「single-stroke」「consistent 4px stroke weight」のように数値で仕様を明示すると、スタイル参照と衝突しにくい。

③ Nano Banana Proの複数参照画像ブレンドで商品広告シリーズを作る

狙い: 同じマグカップを、異なる背景カットでも「同じ商品・同じ光」に見せる広告用スチルを量産する。

Place the ceramic mug from reference image 1 onto the marble countertop from reference image 2. Match the soft morning window light and warm color grade shown in reference image 3. Add gentle rising steam, eye-level 35mm framing, shallow depth of field.

効いている要素: Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)はGoogle公式の発表によれば最大14枚の参照画像を1リクエストで混合でき、うち最大6枚まで物体(プロダクト)参照、最大5人まで人物の同一性参照として扱える。プロンプト内で”reference image 1/2/3″と役割を明示的に割り振っているのがポイントで、被写体・背景・光をそれぞれ別の参照に担わせることで、参照が増えても崩れにくくなる(Gemini API公式ドキュメント)。

④ Seedreamの複数参照でファッションECの連続カットを揃える

狙い: 同じジャケットを着たモデルを、ポーズ違いで複数カット生成しつつ、素材の質感とスタジオライティングを揃える。

Using reference image 1 for the jacket's fabric texture and reference image 2 for the studio lighting setup, generate the model in a three-quarter turn pose, same soft key light from camera-left, same neutral grey backdrop, natural fabric wrinkles consistent with a wool-blend material.

効いている要素: Seedreamは複数参照画像を渡してブランドの視覚言語をロックする設計になっており、素材(ジャケットの生地)と環境(照明)を別々の参照に分担させることで、ポーズだけを変えたバリエーション展開がしやすくなる。プロンプトでは「same soft key light from camera-left」のように光源の方向まで固定語で書くと、カットごとの陰影のブレを抑えられる。

⑤ 静止画の世界観を動画に引き継ぐ:スタイル固定済みの1枚を起点にする

狙い: ①で作ったスタイル固定済みの灯台守イラストを、そのまま動画の開始フレームとして使い、色調と筆致の雰囲気を映像側にも継承する。

Animate the lighthouse keeper from the starting image: slow push-in camera move, lantern flame flickers gently, mist drifts across the coastline. Preserve the exact color grade, brush-texture look, and lighting mood of the starting image — do not shift toward a photorealistic render.

効いている要素: Kling公式ガイドが示すように、image-to-video系のツールは開始フレームの色・質感を土台にモーションを生成する仕組みのため、”Preserve the exact color grade / brush-texture look”のように「変えてほしくない要素」を文章で明示しておくと、動きが加わることで絵柄が写実側に寄ってしまう事故を防げる。Runway・Veo・Soraなど他の動画生成ツールでも、開始フレームに写実描写ではなく絵画的なスタイルを与えるほど、その絵柄が動画側にも継承されやすい。

スタイル一貫性パラメータ対応表

ツール 機能名 参照枚数の上限 主な用途
Midjourney Style Reference(–sref / –sw) 複数画像URL可(–srefは1コードで代替可) 絵の雰囲気・筆致・配色の継承
Ideogram Style Reference / スタイルコード 最大3枚 アイコン・イラストの線・配色統一
Nano Banana Pro 複数参照画像ブレンド 最大14枚(物体6枚・人物5人まで) 商品・人物・背景の混合合成
Seedream 複数参照画像 モデル世代により6〜14枚 ブランドの素材・光の統一
Kling ほか動画生成 開始フレーム継承(image-to-video) 1枚(開始フレーム) 静止画の絵柄を動画に引き継ぐ

主な情報源

サンプルプロンプトは本メディアのオリジナル例です。各モデル・サービスは提供元の規約に従ってご利用ください。生成物の権利・商用条件は各規約をご確認ください。情報は公開時点のもの。収集・要約はAI、公開判断は人。