OpenAIの新モード「ChatGPT Work」を試す:CodexとGPT-5.6が“仕事のOS”を目指す理由

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OpenAIが2026年7月下旬、ChatGPTに新しい作業モード「ChatGPT Work」を追加した。単発の質問に答えるチャットボットから一歩進み、Codexによる自律的なタスク実行、記憶の持続、Gmail・Slack・Google Drive・Microsoft 365との連携を束ねて「仕事そのものを進める」ことを狙った機能だ。今回は公式発表と各種レビューをもとに、何ができて何が変わるのかを整理する。

AIエージェントが複数のツールを連携させて仕事を進めるイメージ

ChatGPT Workとは何か

ChatGPT Workは、既存のChatGPTに追加された新しい「モード」で、独立した新製品や追加料金プランではない。OpenAIの発表によれば、次の3つの要素を束ねている。

  • Codex ―― コードを書くだけでなく、スプレッドシートの作成・編集やタスクの自動実行までこなす自律エージェント。
  • 持続する記憶とコンテキスト ―― 過去のやり取りや参照ファイル、テンプレートを踏まえて成果物を作る仕組み。
  • 外部ツール連携 ―― Gmail、Slack、Google Drive、Microsoft 365など、普段使っているアプリの情報をそのまま取り込む。

狙いは「ツールを渡り歩く手間」を減らし、ChatGPTを日々の作業が実際に進む場所にすることだとOpenAIは説明している。デスクトップ版では「Chat」「Work」「Codex」の3つのタブが並び、Chat・Work・CodexはFreeプランを含む全プランで利用できる。

GPT-5.6ファミリーが土台

ChatGPT Workを支えるのは、2026年7月9日に発表されたGPT-5.6ファミリーだ。旗艦モデル「Sol」、日常利用向けの「Terra」、低コストな「Luna」の3モデル構成で、複数ステップのタスクを最後まで追跡する推論力と、テンプレートや参照ファイルに沿って資料を作る能力が強化されたという。OpenAIは、社内のほぼ全チーム(財務・営業なども含む)がすでにChatGPT WorkとCodexを日常業務で使っていると明かしている。

実際の使われ方

公式サイトに掲載された導入事例を見ると、使い方のイメージがつかみやすい。

  • NVIDIAのイベント担当者は、GTCのアカウントリスト作成や登録集計、フィードバック整理にExcelで多くの時間を費やしていたが、ChatGPT Workで自動化ワークフロー化し、イベントごとに繰り返し実行できるようにした。
  • Shopifyでは、Slackやプロジェクトの情報を日々取り込んで「セカンドブレイン」的に使い、フォローアップの生成や、社内3,500人規模のAI活用調査(高活用者・低活用者の発見、インタビュー調整、文字起こしの分析)まで任せている。

いずれも「1回だけ楽になる」のではなく、社内のカスタムスキルとして作り込み、チームで繰り返し使い回している点が共通している。

オフィスでノートパソコンを囲んで打ち合わせをするチーム
Photo: Startup Stock Photos / CC0(Openverse経由)

料金と展開スケジュール

ChatGPT Work自体に追加料金はなく、既存のプラン体系の中で段階的に展開されている。2026年7月23日時点でOpenAIが示したロールアウト計画は次の通り。

プラン 目安の料金 ChatGPT Workの展開状況
Free 無料 デスクトップ版のChat/Work/Codexタブは利用可(Web・モバイルは対象外)
Go $8/月 同上
Plus $20/月 数日以内に展開予定
Business(旧Team) $20〜25/ユーザー/月 数日以内に展開予定
Pro $200/月 本日より展開開始
Enterprise / Edu 個別見積り 本日より展開開始

Web・モバイル版はまずPro・Enterprise・Eduから先行し、Plus・Businessは数日以内に追いかける形。デスクトップアプリはWindows・Macで全世界に提供され、Freeプランでも基本タブは触れる、というのが現時点の建て付けだ。

他の選択肢との位置づけ

「アプリ間を横断してAIに仕事を進めてもらう」という方向性自体は、Microsoft 365 CopilotやGoogle WorkspaceのGemini、Claudeのコネクタ機能なども同じ方向を向いている。差が出やすいのは「どのアプリ群に一番深く統合されているか」で、Microsoft 365中心の組織はCopilot、Google Workspace中心ならGemini、Excel・Word・PowerPointでの文書作成を重視するならClaudeが選ばれやすい傾向にある。ChatGPT Workの強みは、GmailやSlackなど特定の1社に縛られない連携先の広さと、Codexによるコード寄りの自動化力を同じ画面で使える点にある。

注意点として、ChatGPT Workはまだロールアウト初期のため、利用しているプランやリージョンによって表示されるタイミングが異なる。すぐに見当たらない場合は、デスクトップアプリの更新や数日待つことで解決する可能性が高い。


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