同じキャラ・同じ画風を保つ参照画像の使い方:Midjourney、Nano Banana Pro、Veo 3.1の作例4選

一貫性・参照画像 のアイキャッチ

木曜は「一貫性」の日。同じキャラクターを別シーンに出す、画風を揃える、静止画を動画につなぐ。参照画像を使うこの3つの場面ごとに、Midjourney・Nano Banana Pro・Veo 3.1で試せる作例を用意しました。各ツールが参照画像をどう扱うか、その違いも整理しています。

画像・動画生成のイメージイラスト

まず考え方:参照画像には「役割」がある

一貫性がぶれる最大の原因は、参照画像に何を任せるかが曖昧なことです。人物の同一性、画風、最初のフレームでは、使う機能もプロンプトの書き方も別物になります。下の表で整理します。

目的 Midjourney Nano Banana系(Gemini画像) Veo 3.1
人物・物体を固定 Omni Reference(--oref、強さは--ow 1〜1000、既定100)。V8.xでは後継のEdit Model 最大14枚の参照画像を混在可。人物の固定枚数はモデルで異なる Ingredients to Video(最大3枚の参照画像)
画風を継承 Style Reference(--sref、強さは--sw 0〜1000、既定100) 「このスタイルで」と参照画像の役割を文章で指定 参照画像をスタイル・内容の参照に使う
始まりを固定 — — image-to-video、first/last frame

作例1:Midjourneyで同じキャラを別シーンへ(Omni Reference)

① 狙い:マスター画像で決めた赤いレインコートの少女を、駅のホームから夜の商店街へ移動させる。

まず正面がはっきり写る1枚を「マスター」として作り、新しいシーンではその画像を--orefに渡します。

a girl in a red raincoat and yellow rain boots, standing at an empty train platform at dusk, soft blue hour light, light drizzle, shallow depth of field, cinematic still --ar 16:9 --oref [master-image-url] --ow 100 --v 7
the same girl walking through a lantern-lit shopping arcade at night, wet pavement reflecting warm light, medium shot from the side, cinematic still --ar 16:9 --oref [master-image-url] --ow 100 --v 7

③ 分解:

  • 2本目では外見の説明(髪型など)を書き足さず、動作・場所・カメラだけを変えています。外見は参照画像に任せる方が、文章とのずれが出にくいからです。
  • --owは参照の再現度です。服装まで変えたいときは下げ、顔や特徴を厳密に守りたいときは上げます。
  • 公式ドキュメントによると、Omni ReferenceはV7の通常生成よりGPU時間が2倍かかります。また、V8.xではEdit Modelの使用が案内されています。使うバージョンの仕様を先に確認してください。

作例2:Nano Banana Proで「役割を書いた」参照指定

① 狙い:人物写真とイラスト風のスタイル見本を1枚ずつ渡し、人物だけ保ってスタイルを移す。

Use image 1 as the identity reference: keep the woman's face shape, hairstyle and glasses exactly the same.
Use image 2 only as a style reference: flat gouache illustration, muted teal and mustard palette, visible paper grain.
Scene: she is reading by a tram window on a rainy afternoon, three-quarter view, soft window light.
Do not copy the background or composition of image 2. Aspect ratio 4:5.

③ 分解:

  • 「image 1は人物、image 2は画風だけ」と画像ごとの役割を分けて書くと、人物と画風を取り違えにくくなります。
  • 「変えないもの」を具体的に列挙します(顔の形、髪型、眼鏡)。「同じ人」と書くより伝わりやすいです。
  • 最後に「image 2の背景や構図は写さない」と禁止事項を置き、スタイル画像の中身が混ざるのを防ぎます。
  • Google公式ドキュメントでは、参照画像は最大14枚まで混在でき、人物の一貫性を保てる枚数はモデルごとに異なります。上限は使うモデルの最新ドキュメントで確認してください。

作例3:スタイル継承で連作を揃える(Midjourney --sref と --seed)

① 狙い:気に入った1枚の色と質感を、被写体だけ替えたシリーズ3枚に引き継ぐ。

a small lighthouse on a cliff, single subject, centered composition, calm sea --ar 3:2 --sref [approved-image-url] --sw 100 --seed 2048
a fox sleeping in a meadow, single subject, centered composition --ar 3:2 --sref [approved-image-url] --sw 100 --seed 2048

③ 分解:

  • 変えるのは被写体の部分だけにして、--srefのURL、--sw、--seed、構図の指定は固定します。
  • Style Referenceが運ぶのは色・質感・光・画材などの見た目です。参照画像の中の人物や物体は運びません。
  • --swを上げるほど参照に寄ります。寄りすぎるときは下げます。
  • seedは初期ノイズをそろえるための値で、同じ結果が保証されるわけではありません。補助的な手段として使ってください。

作例4:Veo 3.1で静止画を動かす(Ingredients と image-to-video)

① 狙い:固定したキャラ画像2枚と背景画像1枚から、同じ人物が出る縦型の短尺クリップを作る。

Using the provided references: the girl in the red raincoat (reference 1, front view), her yellow umbrella (reference 2), and the lantern-lit arcade (reference 3).
She walks slowly toward the camera under the umbrella, the camera dollies backward at a steady pace, rain drips from the umbrella edge.
Warm lantern light on her face, cool blue shadows in the background. Ambient sound of light rain and distant footsteps.
Vertical 9:16, 8 seconds.

③ 分解:

  • 「固定するもの(参照)」と「動かすもの(動作・カメラ)」を分けて書いています。
  • Gemini APIのドキュメントでは、参照画像は1人物・キャラ・商品につき最大3枚までです。詰め込みすぎず、役割ごとに厳選します。
  • カメラ(dolly backward)と速度(slowly、steady)を指定すると、動きのばらつきが減ります。
  • 始点と終点を固定したいときは first/last frame、最初の構図だけ決めて後は任せたいときは単一の画像からのimage-to-videoが向きます。

うまくいかないときの切り分け

症状 まず試すこと
顔が毎回変わる 顔がはっきり写った、斜めや暗がりでない参照に替える。参照の強さ(--ow)を上げる
参照画像の背景まで写り込む 「背景・構図は写さない」と明記する。参照は被写体だけが写る画像に切り出す
画風が弱い --swを上げる。参照画像を、画風がはっきりした1枚に絞る
動画で服や小物が変わる 小物は別の参照画像にして、プロンプトで名指しする

主な情報源

サンプルプロンプトは本メディアのオリジナル例です。各モデル・サービスは提供元の規約に従ってご利用ください。生成物の権利・商用条件は各規約をご確認ください。情報は公開時点のもの。収集・要約はAI、公開判断は人。