3Dやスクロール演出つきの「リッチなWebサイト」は、いまやAIにコードを書かせて作れる時代です。今回は、Claude等でGSAP・Three.jsを使う方法、CSSだけで動くスクロール連動アニメの現状(2026年10月にFirefoxも対応)、動画をコマ送りにして滑らかに見せる手法を、プロンプト例つきで整理します。

1. まず手法を選ぶ:3つの作り方
「AIでリッチなサイト」といっても、実装方法は大きく3つに分かれます。目的と負荷で選ぶのが近道です。
| 手法 | 向いている演出 | 主な技術 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| CSSスクロール連動 | フェードイン、進捗バー、軽いパララックス | animation-timeline: view() / scroll() | JS不要で軽量。非対応ブラウザ向けの保険が必要 |
| GSAP ScrollTrigger | ピン留め、横スクロール、複雑なタイムライン | GSAP + Lenis | 表現力が高い。実装量とチューニングが増える |
| コマ送り(画像シーケンス) | 製品が回転する、1カット映画風のスクロール | canvas + 連番画像 | 画像枚数分の読み込み。容量管理が必須 |
| 3D(WebGL) | 3Dモデル・シェーダー背景 | Three.js / React Three Fiber | 端末負荷が高い。モバイルでの軽量化が必要 |
2. CSSだけのスクロール演出が「どこでも動く」段階に
CSSの animation-timeline(scroll() / view())は、Chrome・Edge 115、Safari 26に続き、Firefox 159(2026年10月)で主要エンジンすべてが対応したと報じられています。スクロール量とアニメーションの進行を直接結びつけられるため、単純な演出ならJavaScriptなしで実装できます。
- 基本は進行方向に合わせた
@keyframesを書き、animation-timeline: view()を指定する @supports (animation-timeline: view())で囲み、非対応環境では完成状態を表示するprefers-reduced-motionのユーザーには動きを止める
なお、IntersectionObserverの代わりになる「スクロールトリガー」はChrome・Edge 146で入った一方、FirefoxとSafariは未対応とされており、こちらは当面は付加的な強化として使うのが安全です。
3. Claudeに「GSAP+Three.js」を書かせる
Webflowのブログでは、Claudeは動画そのものではなく、HTML・SVG・canvasやThree.jsでシーンを組み、GSAPで動かすコードを書くのが得意だと説明されています。同じコードをそのままWebに載せられる点が強みです。
プロンプトの型
目的:SaaS製品のランディングページのヒーローとスクロール演出
技術:HTML/CSS/JS、GSAP + ScrollTrigger、Lenis(CDN読み込み)
演出:1)ヒーローの文字を1行ずつ下からフェードイン
2)スクロールでセクションをピン留めし、背景色を段階的に変化
3)カードは奥行き違いでパララックス
制約:prefers-reduced-motionで動きを無効化/モバイルは演出を簡略化
/Lighthouseのパフォーマンス80以上を維持
出力:index.html 1ファイル、コメント付き
- 演出を番号で具体的に書くと、曖昧な「かっこよく」より再現性が上がる
- 制約(軽量化・アクセシビリティ)を最初に伝えると、後から直す量が減る
- LenisとScrollTriggerを併用する場合は、
lenis.on('scroll', ScrollTrigger.update)のように更新連携が必要になる
4. 「生成→コマ送り」で映画のようなスクロールを作る
製品や物体が回転するような演出は、動画を連番画像に変換し、スクロール位置に合わせてcanvasへ1枚ずつ描画する手法がよく使われます。YouTubeで公開されているAwwwards受賞サイトの再現解説では、600枚の連番画像をGSAP ScrollTrigger(scrub)とLenisで制御する構成が紹介されています。
- 画像生成AIで基準となる1枚(開始フレーム)を作る
- 動画生成AIで、開始・終了フレームを指定して短いカメラワーク動画を作る
- 動画を60〜150枚程度の連番画像(WebP推奨)に書き出す
- スクロール進行度(0〜1)をフレーム番号に変換し、canvasに描画する
- モバイル向けに枚数・解像度を落とした版を用意する
連番画像への変換は、Looopsのスクロールアニメ変換ツールのような無料ツールを使う手もあります。枚数は多いほど滑らかですが、読み込みが重くなるため、最初は120枚前後から調整するとよいとされています。
5. 公開前チェックリスト
- モバイル実機で動かす(3D・canvasは特に重い)
- 動きを減らす設定の人に配慮する(
prefers-reduced-motion) - 演出が読む妨げになっていないか、文字のコントラストを確認する
- 画像・動画の容量と、初回表示(LCP)への影響を測る
AIが書いたコードはそのままだと重くなりがちです。生成後に必ず実機で確認し、必要なら演出を削る判断も大切です。
主な情報源
- Animating with Claude and GSAP, from video to the web | Webflow Blog
- Scroll-driven Animations: The Road to Baseline Newly Available
- Scroll-driven animation timelines | MDN
- Triggering CSS Animations on Scroll With No JavaScript | OpenReplay
- Motion Graphics Trends for 2026 | Art of Styleframe
- Video to Scroll Animation | Looops
- I Rebuilt an Awwwards Site of the Day Scroll Effect (GSAP + Canvas) | YouTube
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