オープンLLM動向:DeepSeek V4.1-Flash-1017・Qwen3.8公開・ローカルランタイム比較・EmbeddingGemma 2(2026年10月28日)

オープンソースLLM のアイキャッチ

今週のオープンソース・ローカルLLM領域は、DeepSeekの高速モデル更新、Qwen3.8のオープン公開、ローカル実行ランタイムの更新、GoogleのマルチモーダルEmbedding公開が中心でした。自社環境で動かせるモデルの選択肢をまとめます。

オープンソースLLMのイメージ

DeepSeek V4.1-Flash-1017:同名APIの裏で性能を更新

DeepSeekは10月17日、高速ティアのモデルを V4.1-Flash-1017 に更新しました。APIの識別子 deepseek-flash はそのままで、中身だけが差し替わります。

  • 552B規模のMoE(アクティブ8B)、最大1Mトークンのコンテキスト、画像の理解に対応
  • DeepSWE v1.1 のスコアは74.2から77.0に向上(報告ベース)
  • 重みは Hugging Face でMITライセンス公開

ブランド名やバージョン番号を変えずに改善する運用なので、APIで使っている場合は挙動の変化を自前の評価セットで確認しておくと安全です。

出典: No Code MBA / shattered.io

Qwen3.8:Max級モデルが初めてオープンに

Qwen3.8(Alibaba)のリポジトリでは「Qwen-Max級のモデルを初めてオープン公開した」と説明されています。コーディング、研究、長時間のエージェント作業の改善を掲げています。

モデル 公開日 備考
Qwen3.8-2.4T-A95B 8月12日 フラッグシップ(FP8版もあり)
Qwen3.8-27B 8月14日 ローカル・小規模サーバー向けの現実的なサイズ
Qwen3.8-Flash-Next Hugging Face上で確認 FP8版もあり

配信にはvLLMやTokenSpeedのレシピがあり、OpenAI互換APIとして立てられます。ライセンスは重みに同梱のファイルで確認してください。ファインチューニングは Unsloth、Swift、Llama-Factory が案内されています。

出典: QwenLM/Qwen3.8 (GitHub) / Qwen on Hugging Face

ローカル実行ランタイムの最新状況

複数の解説記事によると、Ollama、LM Studio、llama.cpp、vLLM の使い分けは次のとおりです。バージョン表記は記事ごとに差があるため目安として見てください。

ツール 役割 ライセンス・費用
Ollama デーモン・CLI・API。クラウドプランも提供 MIT。ローカル利用は無料
LM Studio デスクトップGUIとローカルサーバー アプリはクローズド。個人・社内利用は無料
llama.cpp GGUF量子化モデルを動かすC/C++推論エンジン MIT。無料
vLLM GPU向けの高スループットな配信 オープンソース。無料
  • Ollamaは10月24日付でv0.40系。2026年8月31日からクラウド利用はトークン課金です
  • OllamaのローカルAPIは既定で認証なしです。ネットワークに公開する場合は認証付きのリバースプロキシを置いてください
  • Apple SiliconではMLXが高速という報告があり、OllamaもMLXエンジンを併用しています

出典: shattered.io / Tech Insider

EmbeddingGemma 2:音声・画像・動画まで1つの空間で検索

GoogleはGemma 4のアーキテクチャを基にした EmbeddingGemma 2 を、Apache 2.0で公開しました。

  • 740Mパラメータ。テキストのみなら270M、画像(170M)と音声(300M)のエンコーダは任意で追加
  • コード、画像、動画、音声を共通のEmbedding空間に載せる。コンテキストは8K
  • 量子化すると、Pixel 11 Proでテキストのみ約191MB、マルチモーダル全体で約567MBのRAM
  • Matryoshka表現学習で768次元を512・256・128次元に切り詰められ、最大6倍の保存容量削減

端末内で完結するメディア検索やローカルRAGの部品として使いやすいモデルです。重みは Hugging Face と Kaggle で配布されています。

出典: Google公式ブログ


主な情報源

各サービスは提供元の規約に従ってご利用ください。情報は各情報源の公開時点のものです。収集・要約はAI、公開判断は人。